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大台ケ原>登山道の整備
情報提供者 : 大台ケ原・大峰の自然を守る会 提供日付  : 2003/08/01 10:12 登録経由地 : 自然環境フォーラム プレスリリース07 #00980 注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した    情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向    けにのみ提供された情報が含まれています。    また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ    のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている    場合があります。


                        大台ケ原 登山道の整備
  
● 登山道の実態

 2000年に、日出ヶ岳直下の登山道が、雨水で土砂を流されて丸太が露出した
状態であったが、環境省は翌年修復した。しかし、2年後の2003年に再びこの
状態になった。これが日本一雨の多い大台ヶ原の避けることのできない実態で
ある。
       
 今年(2003年)造った日出ヶ岳山頂の登山道も数年後には上の写真のように
なるであろう。 
 30年近く前に奈良県が施工したコンクリート歩道工事は、周辺の土砂が洗い
流されて、グロテスクなコンクリートの塊が残り、かえって歩行のじゃまをし
ている。日出ヶ岳から正木峠に登る旧登山道では、空中回廊で塞がれた後も、
流れ下る雨水が空中回廊の基礎を洗い、柱が浮き始めている。

● “初めに踏圧ありき”の環境省の迷妄
 環境省は木道批判の言い訳に、『なぜ木道なの?』の看板を立てて「入山者
の踏圧が植生破壊の原因である」という。「日出ヶ岳頂上周辺整備基本計画書」
には「踏圧による植生衰退のメカニズム」と称して「歩行者の踏圧に起因する
筋状の植生破壊部分に、大量の雨水が流入流下し表土が流失している」とある
が、全く自然も登山も知らない役人が思いついた驚くべき強弁だ。トウヒ衰退
の原因を鹿に押し付けたのと同様の手法で、初めに踏圧ありきと雨水による浸
食を人間に押し付けるあたりに環境省官僚の病理の根深さがうかがえる。植生
至上主義者の被害妄想である。

 大台ヶ原に降る年間5000ミリ近い雨は排水路を求めて地表をえぐる。人はそ
の排水路を登山道として利用してきた。ヨーロッパの登山では森林限界より高
い岩稜がルートとして登られたが、森林を登らざるを得ない日本では、ブッシ
ュを避けて沢を登って頂きに達した。現在でも開発の手が及ばない北海道の山
山では沢が登山ルートである。

 日本中の国立自然公園において、登山道整備の美名の下に、巨額の税金を浪
費して大規模に自然を破壊しているのは誰あろう、環境省自身である。重機を
使った自然破壊は登山者の“踏圧”の比ではない。その反省のないまま登山者
を自然破壊者呼ばわりするのは全く当らない。もし本当にそれを憂うるのであ
れば、大台ヶ原に観光客を入れなければいい。その自家撞着に目をつぶり、観
光客に媚びて空中回廊を作ってみたり、言い訳をしてみたり、自然破壊者だと
おどしてみたり、環境省官僚の錯乱はとどまるところをしらない。

● 先人に学べ

 正木峠から正木ヶ原に至るグロテスクな空中回廊に沿って旧登山道が残って
いる。環境省の言葉によると空中回廊に“歩行ルートを固定した”ため、3年
前に放棄されたままである。ササに覆われつつあるが、まだ立派に快適に安全
に歩ける。かつて登山道を造った先人の判断は実に適切であった。日出ヶ岳の
岩場の登山道にしてもそうだ。2億円の空中回廊など、全く要らなかったのだ。
撤去すべきだ。

 環境省は、観光客が登山道を歩かずに脇を歩いてバイパスを作り、植生を破
壊しているとこじつけるが、私たちは「入山規制を実施して観光客を減らせば、
バイパスはササが数年で修復してくれる。」と言ってきた。登山道がササに埋
もれて行く事実がその主張の正当性を示している。
   
  観光客の入山者規制を実施して、大台ヶ原が再び登山者の登る山になれば、
空中回廊は言うに及ばず、大規模な登山道の整備など不要になる。

 大台ヶ原の登山道の在るべき整備とは、雨のたびに人の手で、きめ細かい修
復を続けるしかない。
                          2003年05月28日 








  

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