prweb_logo sponsor1sponsor2
about sponsorship
list of this NGO's information about this NGO what is prweb?
大台ケ原>「新しい利用のあり方推進計画」に合意
情報提供者 : 大台ケ原・大峰の自然を守る会 提供日付  : 2005/01/01 21:22 登録経由地 : prweb情報受付 01 #00728 注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した    情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向    けにのみ提供された情報が含まれています。    また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ    のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている    場合があります。

   大台ヶ原自然再生推進計画・「新しい利用のあり方推進計画」に合意
     <平成16年度 大台ヶ原自然再生検討会 利用対策部会>
     
 2004年12月14日、奈良市に於いて、最後の利用対策部会が開催された。
 環境省は冒頭、「本年3月に素案を提示して以来、主に森林生態系部会関連の補足
調査、地域説明会(2回)、パブリックコメントなど丁寧な手順を踏んで来た。利用
対策部会の素案に大きな変化はないが、マイカー規制関係では準備的作業を進めてき
た。計画案をまとめたあと、着実に前進を図っていきたい。」と述べた。

【議事(1)】今年度上半期調査概要報告
1.地域説明会概要
 〇上北山村 2004年11月15日 19:30〜21:00  出席者 43名
 出席者の発言要旨
 ・マイカーの排気ガスが大台ヶ原の森林の衰退に与える影響は科学的にはっきりし
  ているのか。阪神工業地帯、高速道路などの排ガスが大台ヶ原に滞留すると考え
  られるが、ドライブウエーを走るマイカーのみに責任を負わせるのは、弱い所に
  しわ寄せしているのではないか。乗換駐車場を和佐又山や辻堂山に造ったのでは、
  大気汚染という目でみれば、大台ヶ原の中に造っているようなものだ。
 ・大台ヶ原にこんなにシカが集まってきたのは三重県の国有林伐採の影響で林野庁
  に責任がある。
 ・キャンプ指定地の設置が自然再生に寄与する理由は。
 ・環境省がコンセンサスが得られたものとして計画しているのであれば邁進すれば
  よい。
 ・シカの駆除を早くしないと手遅れになる。
 ・国有林も含めた自然再生を。

 〇川上村 2004年11月25日 19:30〜20:45  出席者 27名
 ・白川渡が駐車場になれば、白川渡より大台ヶ原寄りで営業している商店への影響
  が大きいので賛成しかねる。村への経済効果についても不安がある。
 ・マイカー乗換にタクシーも組み込んでほしい。
 ・入山規制ができないか。
 ・西大台はコマドリ、ルリなどを密猟している。調査してほしい。
 ・村づくりの点では都会から一人でも多くの人に来て欲しい。マイカー規制の効果
 について具体的な  数値はあるのか。マイカー規制以外の方法は検討したのか。

2.「大台ヶ原自然再生推進計画(案)」に関する意見募集の結果について
  2004年11月12日〜12月3日
  提出意見総数 8件  項目別提出意見数 計37件
  意見提出者の氏名が公表されたことに私と座長から疑義を呈したが、環境省から
「意見提出者に責任をもってもらうために、連絡先を除き公表する場合があるとあら
かじめ断わってある」との説明があった。座長から「どういう立場の人がどういう意
見であるかは重要な情報であるが、個人名をどうするかは慎重な対応を求めたい」と
発言があり、最終的には環境省の判断に任せることになった。

3.「大台ヶ原自然再生推進計画(案)」に関する事務局修正案
 従来、大台ヶ原に関わってきた学者が、正確な調査研究をしないままいい加減な事
 柄を流布してきたが、そのなかに「大正時代の択伐」がある。近年、日本科学史学
 会の川端一弘氏の研究で、択伐ではなく皆伐であったことが明らかになったので、
「皆伐に近いかたち」に修正された。

4.利用者アンケート調査
 ・ピーク時のマイカー規制の必要性の認識
         必要である:306人 86.4%  必要でない:48人 13.6%
 ・マイカー規制が必要な理由
         自然環境の保護・保全のため:53%
          渋滞・路駐が生じるから、危険だから・事故防止のために、
          山上駐車場がせまいから、
         予定が狂うから:54%
         排気ガス・CO2が発生するから:15%
 ・シャトルバスの料金設定   往復1500円以内:46.2%
 ・シャトルバスの乗車時間   片道30〜45分:48.8%

5.カウンターによる利用者調査 2004年5月13日〜9月28日
 主要8地点・16方向・・・開拓分岐・経ヶ峰分岐・七つ池登山道・ナゴヤ谷登山道・
       中ノ谷木橋登山道・シオカラ谷登山道・日出ヶ岳登山道・中道登山道
 今年は台風が多かったため6月〜8月の3ヶ月間で通行止めの規制のかかった日が
合計28日間もあり、カウンターの不具合もあって、正確で充分なデータはまだとれ
ていないが、計画策定段階で既に、このような基礎調査が進められていることを環境
省の積極性の表れと評価したい。

6.西大台利用者意向調査
 調査日 2004年5月22日(土)及び5月23日(日)
 調査地点 ナゴヤ谷  開拓跡〜開拓分岐周辺
○西大台における自然環境の変容等に対する認識
 ・余り覚えていない  ・自然が荒れたという印象はない  ・苔がうすくなった
  ような気がする ・倒木が増えたような気がする  ・バイケイソウが増えた
○西大台利用者の満足度
 ・東大台のように観光地化して欲しくない ・東大台と比べて西大台は静かで良い
 ・自然も西大台のほうが良い  ・歩道も東大台は過剰であり、今の西大台が適当
  である
○利用制限についての意向
 西大台への利用調整地区の導入について
  賛成:74%  不便になるが自然を守るためなら仕方がない
  反対:17%  他の方法はないか。ドライブウエーの有料化で半減できないか。
  どちらとも言えない:9%
○団体客の入山について
 ・旅行会社のツアー反対  ・10人までが限度、ガイド同伴がいい
○利用者負担について
 1000円:38%  500円:28%   国は1000円程度を考えている
○運営システムについて
 ・事前抽選:64%  事前先着:36%  当日先着:0%
 ・インターネットまたはインターネットを含むツール:70%
○他の利用制限についての意見
 ・ドライブウエー、駐車場は有料にすべし。受益者負担に徹すべし
 ・マイカー規制の早期実現。規制から観光バス、タクシーが除外されては意味がな
 い。路線バスだけにすべし。
 ・日の出をみるためのバス運行
 ・シャトルバスは不便、マイカーの方が自由でよい
○自然体験について
 ・賛成だが、団体ではいるのは好ましくない
○キャンプ許可について
 賛成:条件付で賛成   反対:マナーの悪い人が荒らす
○歩道について
 ・道がわかりにくい   テープよりロープ  必要最小限度
 ・案内板や階段など過剰な整備はすべきでない、今の西大台が適当であり、東大台
  の空中回廊は過剰だ
○マナーについて
 ・踏み荒らし対策必要。但し、最低限度に。 ・ガイド同伴 ・ゴミが増えている
○その他の要望
 ・上北山村HPに西大台情報を ・シカを間引け ・西大台は今の状態に維持すべ
  き。自然に逆らわず、人が増えないような対策が必要。
 ・ドライブウエー周辺の植林地はガッカリだ。黄葉樹林に戻して欲しい
  アンケートの設問方法に委員から指摘があったり、サンプル数もまだまだ少ない
  が、入山者、登山者の意識が高く、政策が後追いになっている。この入山者の真
  面目な想いを地元の人達も充分認識していただきたい。

【議事(2)】大台ヶ原自然再生推進計画(案)について
 P.1 L.9 「大部分」を「森林」に修正。  反対意見なく決定。

【議事(3)】部会アピールについて
 座長から、「部会が取り組んできたことを正しく理解してもらうために、わかりや
すく書いたが、委員としてはもっと強い想いがバックにある。ワイズユースの行動指
針として利用者に対して明確な姿勢で要求する入口のアピールである。」との説明が
あり、決定した。

 以上の結果、2002年12月10日に第1回利用対策部会が開催されて以来、足掛け3年の
検討を経て、大台ヶ原自然再生推進計画の「新しい利用のあり方推進計画」に全委員
が合意した。今後は、12月24日の森林生態系部会を経て2005年1月18日の自然再生検
討会で最終決定される予定である。

【再生計画をフォロー、アドバイスする態勢を】
 最後に環境省近畿地区自然保護事務所長から、「計画がまとまれば、計画を実施す
る段階に入るが、新しい状況に柔軟に対応しながら、関係機関との調整を確実に進め
ていきたい。実施状況の報告とか、それに対するアドバイスとか、計画をフォローす
る態勢が必要であると考えている。具体的な態勢については、今後検討する。」との
挨拶があった。

 法律によれば、今後、地域住民、NPO/NGO、土地所有者、関係行政機関、関
係地方公共団体などによって自然再生協議会が立ち上げられ、全体構想を含む実施計
画が作成されて実施に移されるわけであるが、上記の所長の構想は法律には見当たら
ない。しかし、協議会では利権、利害、思惑が絡み合い、部会で論議を重ねた理想が
簡単に実現するとは考えられない以上、どこまで法的拘束力を持つかは別にして、再
生計画をフォロー、アドバイスする態勢は絶対に必要だと考える。所長の構想の実現
を切望する。
 再生計画の検討は一応これで終ったが、すべてはこれから始まる。
                        2004年12月15日  田村 義彦


  

[article_prweb]oodai.htm