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情報提供者 : 緑の地球ネットワーク
提供日付 : 2005/07/19 16:23
登録経由地 : prweb情報受付 02 #00136
注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した
情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向
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また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ
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場合があります。
中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
書きつづっています。不定期の発行です。
バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。
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黄土高原だより(NO.319)
(2005.07.19)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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今年も旱魃
大同に通いだしてから、14年目。
そのなかで、奇数年は、よかった年がありません。
たいていは旱魃で、雨が降らない。
最近では、1999年が建国いらい最悪、といわれる旱魃、
2001年は、それに輪をかけてひどく、
100年に一度の大旱魃といわれました。
なかには、雨による被害のでた年もあります。
1995年は春は旱魃で、夏から秋にかけて、水害がおこった。
土づくりのヤオトン(窰洞)が、屋根や壁に水を含んで倒壊し、
大きな被害がでました。
2003年にも、カササギの森の付近の村で、
土石流による死者が、4名もでました。
それらも奇数年です。
ことしも奇数年ですから、心配だったんですね。
でも、ここの農村は、言霊の世界で、
悪いことを考えたり、口にしたりすると、
それが現実になります。
私も、それに習うべきです。
4月から5月にかけて、わりと雨が降ったので、
ああ、ことしは、いい年になるぞ、と思っていたんですね。
その後は、雨のことなど、考えないようにしていました。
7月13日に、北京空港から、霊丘県に直行しました。
翌日、霊丘自然植物園に回ったんですけど、
途中の、トウモロコシなどの生育が、よくありません。
この時期にしては、小さいんですね。
なかには、葉がしおれて、遠目には、
アロエのように、みえるものもあります。
かなりひどい、旱魃のようです。
霊丘自然植物園で、李向東に話をききました。
6月以降、雨らしい雨が、まったくないということです。
13日の午後日、河北省の[シ来]源あたりから、
かなり強い雨が降り、車のワイパーは大忙しでした。
霊丘の県城までは、その雨がついてきたのに、
すこし西の、植物園には、届かなかったのです。
14日は、1日を植物園ですごしました。
午後から、ずっと雷が鳴っていました。
しかし、なかなか雨は降らない。
「光打雷不下雨」(雷は鳴っても雨は降らない)。
よくしゃべるけど、実際のしごとはできない人間を、
このように皮肉ります。
夕方、ポツリ、ポツリときたので、車は先に帰しました。
黄土の道は、雨水を含むと、グリス状になって、
車は危なくて、走れなくなる。
歩いているうちに、雨具の準備のなかった私は、
しっとり濡れてきました。
途中で待っていた車に、乗り込んだとたん、
雨はやみました。
翌日、また植物園にいってみると、
土は、まったく湿っていません。
雨は、私を濡らしただけです。
あそこの池に集まる水の量も、平年よりずっと少ないのです。
山のうえのほうに、登ってみました。
5年ほど前から、放牧と柴刈りを禁止したところ、
ユリ(山丹丹)がたくさん増え、
あちこちに群落をつくっていたのに、
ことしは、ガクッと減りました。
平年の10%も、咲かなかったそう。
芽生えても、ツボミをつけないもの、
発芽しなかったものが、多かったようです。
それでも球根は、土のなかで、生きているよう。
乾燥に強いはずの、ニンジンボクや
シャクナゲ、トネリコのなかにも、
しおれているものがあります。
その他の草や灌木のなかにも、茶色くなっているもの、
しおれてきているものがあります。
数日のうちに、雨があれば、
なんとか生き延びるでしょうけど、それがすぎると、
被害は、さらに拡大するでしょう。
李向東は、「こんなことははじめてだ。
特殊の一年だ」と、繰り返しています。
もちろん、私にとっても、はじめて。
海抜1100mよりうえは、リョウトウナラの世界です。
最近になって、回復のスピードが、上がってきていました。
いまみても、リョウトウナラは、弱っているようにみえません。
それどころか、3年ほど前に、植生調査を実施したところは、
樹木が生い茂って、道が閉ざされ、入ることすらできません。
頼もしいですね。
そもそも、ここに生えている植物は、乾燥に強いものばかりで、
平年では、差がみえませんが、
このような旱魃になると、より強いものと、そうでないものと、
ちがいが、はっきりしてきます。
15日の夕方、大同にむかいました。
その途中で、桑干河を渡りますが、
ここの流れが、完全にストップしていました。
何度も書いているように、ここで流れらしい流れをみたのは、
1997年夏のことです。
それからあとは、7月の雨期になっても、
一滴の水もないことが、多かったのです。
ところが、ここ2〜3年、流れというほどではありませんが、
水がありました。
しかし、その水がひどかった。
アオコが発生して、まっ青になっているところ、
原因はわかりませんが、チョコレート色になっているところ、
いろいろで、橋のうえまで、刺激臭があったのです。
北京からきた人に、それをみせると、
びっくりしていました。
いまは、その水もありません。
この桑干河は、河北省にはいって、官庁ダムに流れこみます。
官庁ダムは、密雲ダムとならび、
2つしかない、北京の水ガメの1つです。
首都の水資源を、保護するために、
具体的には、官庁ダムの水質を回復するために、
いくつものプロジェクトが、大同でも計画されています。
大きな汚水処理場も、つくられるはずです。
大同の下水のうち、処理されているのは半分にもいかないのですが、
その水は、いったいどこにいっているのでしょう?
汚水処理場ができたとしても、水は増えることはありません。
処理水が、桑干河の水を増やすことが、はたしてあるのでしょうか?
官庁ダムにとって、プラスになるのでしょうか?
大同の北部は、6月初旬に、雨が降りました。
北京環境ボランティアネットワークの人たちが、
大同にきたときは、2日間、かなりの雨が降り、
予定していた作業が、できませんでした。
ところが、そのあとは、雨がなかった。
そして、異常な高温がつづいたそうです。
6月25日には、39.6度という、史上最高を記録しました。
大同は、皇帝の避暑地だった歴史があります。
ところが、このように暑い。
空調なくして、すごせなくなったんですけど、
それがまた、ヒートアイランド現象をひきおこすでしょう。
河北省の省都、石家荘では、40度以上の日が、
7日間、つづきました。
いまでは、全国で、いちばん暑い都市だそうです。
西安から、帰ってきたばかりの王萍によると、
西安でも、40度以上の日が、7日間、つづいたそう。
それにくらべると、大同はまだ涼しい。
さいわいなことに、私たちの拠点の環境林センターでは、
7月なかば、かなり強い雨が降り、
2日ほどで、70mmほどになりました。
一息つくことが、できたのです。
でも、そこから20kmほどの、白登育苗センターでは、
まったく雨がありません。
雨の範囲は、そう広くはなかったようです。
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