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GEN>黄土320>「日本から雨をつれてきた」
情報提供者 : 緑の地球ネットワーク 提供日付  : 2005/07/25 16:21 登録経由地 : prweb情報受付 02 #00152 注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した    情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向    けにのみ提供された情報が含まれています。    また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ    のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている    場合があります。

 中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
 書きつづっています。不定期の発行です。
 バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。

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  黄土高原だより(NO.320)
     (2005.07.25)
            高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)

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 「日本から雨をつれてきた」

 つい先日まで、大同は雨がありませんでした。
 ところが、7月21日の夕方から、降りはじめ、
 22日、23日と降ったのです。
 シトシト、シトシトとゆるやかな雨が、
 何時間かずつ、降りました。

 じつは20日の夜、東北電力総連の協力隊が
 やってきました。
 21日は朝から新栄区にいき、郭家窰郷の、弥陀山のふもとで、
 モンゴリマツの補植をしました。
 ところが新栄区は、道路事情がほんとに悪い。
 現場に着くまでに、時間がかかって、
 作業は、短時間しか、できません。
 でも、いっしょに取り組んだ、子どもたちと感情が深まって、
 別れるときは、どちらも辛そう。
 区の招待所に帰って、夕食をとるころから、
 雨が降りはじめたのです。

 夜通しではありませんでしたが、
 22日の朝方から、また、降りました。
 この日は、破魯郷で、小学校付属果樹園の補植をし、
 その夜は、農家でホームステイの計画です。
 この雨では、アクセスがむずかしいと考えました。
 運転手も、同じ意見です。
 村に着けたとしても、現場の畑はぬかるんでいて、
 作業はムリでしょう。

 地元のメンバーは、口では「困った、困った」といいながら、
 言葉とは裏腹に、表情は、うれしそうです。
 そりぁ、そうでしょう。
 ここにくる途中の、道路ぎわの畑でも、
 トウモロコシの葉が、しおれていました。
 どの作物の背丈も、平年より、ずっと低いのです。
 長らく、待ちわびていた、雨です。
 誰もが、同じ言葉を、口にします。
 「みなさんは、日本から、雨をつれてきてくれました」と。
 10日早ければ、もっとよかったのに。

 予定の村を、日本人のツアーが訪れるのは、はじめてです。
 もちろん、ホームステイの経験はありません。
 村でも、区のほうでも、とても緊張して、
 早くから、準備してきたといいます。
 先方の気持ちを考えると、あっさりとは諦められません。
 アクセスを、試みました。
 舗装道路は、問題ありません。
 それを外れて、地道に入ったとたんに、
 先行する、事務所の車が、立ち往生しました。
 協力団のマイクロバスは、とてもムリです。
 しかも、天気予報は、雨がつづくといっています。

 新栄区での、このあとの活動をあきらめて、
 大同市内に、引き返しました。
 環境林センターで、急ごしらえの昼食をとり、
 午後は、雲崗石窟を参観しました。
 その夜は、環境林センターに泊まることにして、
 夕食は、中庭で、バーベキュー。
 とても、盛り上がったんですよ。
 そういう場面には、団長の性格も反映します。
 ありがたかった。

 この時期、大同は、観光シーズンで、
 ホテルは、どこも満室です。
 雲崗国際酒店の経理が、最近の回転率は104.8%だと、
 うれしそうに、統計表をみせてくれたばかり。
 百パーセントを超えているのは、
 朝、客がチェックアウトした部屋に、
 つぎの客がはいるからだそう。
 急に、部屋をとるのは、絶対に不可能です。
 自由に使える、拠点があることのありがたさを、
 あらためて実感しました。

 23日も、朝は小雨。
 天気予報は、「午後は暴雨」と告げています。
 計画を入れ換えて、午前は、カササギの森、
 午後は、新しく建設中の白登苗圃、ということにしました。
 ところが、カササギの森に近づくと、
 まっ暗になり、ひどい霧がでてきました。
 山のほうでは、大雨の可能性があります。
 引き返さざるをえません。
 聚楽郷と協力している、采涼山のプロジェクトで、
 モンゴリマツが育っているのを、
 かろうじて、みてもらえたのが、最低限の収穫でした。

 ここのマツは、とてもよく育っています。
 ことしは5月に雨があったので、
 ことのほか、伸びがいいのです。
 2列、200本の生育調査をしましたので、
 つぎの機会に、報告いたします。

 白登苗圃も、前日に雨がありました。
 苗畑のなかは、ぬかるんでいて、
 そこでの作業は、ムリ。
 敷地内での、道路修理に、あたってもらいました。
 おもしろい仕事ではないのに、
 みんな熱心で、感心しました。

 最終日の24日は、薄曇りで、
 ときおり太陽が顔をのぞかせる天気。
 環境林センターで、作業をしました。
 昨年の秋、種を埋めておいたアンズが、
 50cmあまりに育っています。
 地表から、15cmまでの、横枝と、葉を、切り取ります。
 来春、これを台木にして、仁用杏を接ぎ木しますが、
 その作業の、事前準備です。
 接ぎ木の適期は、短いので、
 その効率を上げるために、必要な作業です。

 前回、猛暑のことを、書きましたので、
 数人の方から、心配のメールを、いただきました。
 雨が降ったこともあって、
 気温は、ずっと下がりました。
 最高気温は、23〜24度。
 最低気温は、17〜18度。
 大阪あたりの人なら、大喜びでしょうけど、
 彼らはみな、東北各県の人。
 それほどでもありません。

 こちらでは、夏のピークは、すでにすぎました。
 8月にはいれば、さらに涼しくなり、
 立秋(8月8日)を迎えると、もう秋です。
 涼しさに慣れた体が、大阪の猛暑に耐えられるか、
 いまから心配しています。

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