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大台ケ原>大峰山系・洞川自然研究路整備現地説明会
情報提供者 : 大台ケ原・大峰の自然を守る会 提供日付  : 2005/08/26 23:54 登録経由地 : prweb情報受付 02 #00240 注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した    情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向    けにのみ提供された情報が含まれています。    また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ    のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている    場合があります。

        大峰山系・洞川自然研究路整備現地説明会


 山上ヶ岳の登山口洞川のエコミュージアムから大峰大橋までの山上川に沿った3
km余りの自然研究路が、「昭和40年代から50年代にかけて整備されたが、昨
年(2004年)の台風で大きく被災し、部分的に完全に機能を喪失しており、早
急に整備が必要。」(環境省)として、2005年7月7日に現地説明会が開催さ
れた。大峰山系では初めて、大台ヶ原を含めて5回目の現地説明会であった。

 片道3km余りの自然探求路を10工区に分けて歩道改修と標識設置が計画され
ていたが、それぞれの場所で、必要性について突っ込んだ検討、論議が繰り返され
て往復4時間もかかった。大台ヶ原では歩くことに時間をとられたが、ここでは歩
く距離が短かったので検討に時間をかけることが出来たのはよかった。

 説明は施工委任を受けた奈良県と設計業者が行った。当初からコンクリートは使
わないことになっていたのは、昨年度の大台ヶ原の方針の踏襲であり評価できた。
しかし、「必要最小限度の整備」という環境省の基本方針からすれば、余分と思わ
れる歩道整備、標識設置がいくつかあったが、参加者の意見で整理、削減されたと
ころもあった。

 本会にとって「自然探求路」は初めての経験であったが、自然を体験、研究する
道は登山道と同じ様に、できるだけ人工を排した、あるがまの自然である方が良い
だろうと考えて発言した。ところが、ある登山団体から登山道と自然研究路は違う、
という批判がでたが、それではどう違うのかは説明がなかった。どうせ、為にする
御用発言なので論議はしなかった。できるだけ人工化しない自然を体験させること
こそが自然研究路の目的であって、それを理由も述べずに批判、否定する理由を聞
くほど当方も閑ではない。

 一箇所、かなり以前に山側から落ちた崩土が道を覆っていて、すでに草や稚樹が
生えているのを取り除いて下の石畳を出したいと県が主張した。本会は、歩行に邪
魔になっていないし、このように土が安定すれば植生が生えてやがて森に戻る教材
として使えるのではないかと議論になったが、最後は環境省の英断で取り除かない
ことになった。一方、大量の地下水が歩道を流れているところでは、木道でいいの
ではないかと発言したが、環境省の決定で飛び石状に石を置くことになった。この
個所は湧水だという意見も出たが定かではなく、仮に湧水でなくても植林地の端の
5mほどの崖から大量の地下水が出ていることは確かなので、教材として使えるの
ではないかと提言した。

 結果論ではあるが、研究路新設当初に、あまりにも川に近くに、所によれば護岸
の上を歩く様に設置されていたため、台風の増水で壊されたところは森の中に逃げ
て歩道が設置されることになった。私はむしろ全行程を森の中に移動した方が良い
ようにすら感じた。

 ところで、最初に少し書いたが、現地説明会は今回通算5回目で、行程が短く、
時間もあったので、今までになく施工個所の論議が盛り上がった。しかし、少し心
配なことも出てきた。それは、参加する市民の側の発言が、しっかりした感性、論
理に基づく提言でないと、折角現地説明会を開いた行政の期待にそむくことになら
ないかということである。ただ、市民が集まればよい、というものではない。御用
発言は行政には心地よく響くであろうが、やがて、行政が市民へ責任を転嫁し、市
民を愚弄する結果を市民自らが招くことになる。現地説明会で行政に対立、否定す
るのが我々の本意ではない。自然にとっても人間にとってもより良い整備にするた
めの市民からの具体的提言の場である。その提言は多分行政にとっては不愉快であ
ろうが、にもかかわらず忍耐強く現地説明会を継続開催することに敬意を払いたい。
自立した市民として、それに応える責任が我々にはある。民主主義が未成熟なこの
国では困難かもしれないが、折角の現地説明会を形骸化、御用化することは絶対避
けなければならない。

 現地説明会は立派なパブコメである。一週間前の告示を早めて、土・日も含めて、
多くの市民が参加できるような配慮を期待したい。本会はどのような現地説明会に
も参加するが、市民の参加を考慮した映像による説明会を否定するものではない。
                 2005年7月12日     田村 義彦



  

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