GEN>黄土327>天鎮県の悪夢(1)
情報提供者 : 緑の地球ネットワーク
提供日付 : 2005/09/14 17:24
登録経由地 : prweb情報受付 02 #00289
注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した
情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向
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また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ
のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている
場合があります。
中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
書きつづっています。不定期の発行です。
バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。
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黄土高原だより(NO.327)
(2005.09.14)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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天鎮県の悪夢(1)
私たちのワーキングツアーが、この夏、
天鎮県新平堡鎮を、訪ねたときのことです。
県城(県政府所在地)から、目的地に行こうとすると、
途中の道路が、工事中のため、大回りして、河北省に出て、
懐安県の、県城を経由して、ふたたび天鎮県の最北部にでました。
ここは、天鎮県の最北部であるだけでなく、
山西省の最北部でもあり、
山西省、河北省、内蒙古自治区の、接するところです。
植林の現場に、直接、行きました。
公道をはずれて、車はムリですので、
地道を30分ほど歩きました。
途中が、きれいなんですね。
道のそばに、きれいな流れがあります。
そのまま、飲めそう。
実際に、この夜、私たちが、ホームステイした義和[土覇]村は、
この山の水を、パイプで引いて、生活用水にしていました。
草花も、きれいです。
海抜が1300m以上あって、
さまざまの高山植物が、咲き誇っています。
あちこちに、群落がある。
とくに、めだったのは、マツムシソウです。
日本のものと、種がちがうのかもしれません。
草丈も、花の大きさも、こちらのほうが、ずっと大きい。
日本では、西洋ものの園芸種が、
「スカピオサ」という名前で、売られてますけど、
花色の透明感その他からすると、問題にならない。
こちらのほうが、ずっときれいです。
30人ほどの、ツアー参加者ですけど、
ここにきた目的、関心のもちようは、一様ではありませんので、
先を急ぐ人、高山植物をのぞきこむ人、
いろいろあって、列は長く伸びます。
そういうことを、気にする人もあるでしょうけど、
私は、多様性論者ですので、気にしません。
いちばん最後になったりする。
うふふふ。
そういう高山性の、草原のようなところに、
何軒かの農家があり、その周囲が造林地でした。
主として、アブラマツを、植えています。
この場所は、じつは、私もはじめてです。
プロジェクトを、はじめるまえに、
最低でも1度は、訪れるようにしてますけど、
数がふえると、かならずしも、そうはいかなくなった。
そのうえ、道路工事なども多くて、
思うように移動できない。
今回のワーキングツアーの、ここでのしごとは、
この春に植えたもののうち、枯れているものを、
ポットで育てた苗で、補植します。
「ポットで……」と、つい書きましたが、
実際は、小さなポリ袋に、土をつめて、
それで苗を育てています。
地元の人は、「営養袋」と呼びます。
この春に植えたマツが、ほぼ全滅です。
「ほぼ」は、語調を整えるために、意味なく挿入したもので、
率直にいえば、文字通り、全滅!
生きているものが、まったくない。
地元の幹部や、技術者が、いろいろ説明しているあいだに、
私は、枯れている、それらの苗を、みてまわりました。
原因は、たいていは根にありますから、引き抜いてみます。
何本か、そうやってみて、ガクゼンとしました。
ポリ袋を破らないで、そのまま植えているのです。
いや、植えているとは、いえないでしょう。
ただ、埋めてあるのです。
それでも、私は、ここを植えた1人の人間が、
たまたま、横着をして、そのようにしたんだろうと
思ってましたよ。
私たちの団員に、植えかたの指導をしているのは、
この鎮の林業ステーションの、技術者だそうです。
「袋を破る必要はない、そのまま植えればいい」と
いっています。
「そんなことで、活着するはずがないじゃないか」と私がいうと、
「だいじょうぶだ。
ちゃんと袋には、穴があいているから、
苗はそこから、根をだすことができる。
この苗を育てた、河北省の苗圃の人間が、そういっていた。
そのとおりにして、これまでも、みな活着していた。
いま枯れているのは、6月、7月の旱魃のせいだ」
というのです。
そして、私たちに同行していた県長なんかも、
それに同調する。
このバカ!
そんなふうに私が罵るのは、歴史問題まで、よみがえらせるので、
ここではゼッタイに、してはいけないことです。
でも、私は、たまらず、怒鳴ってましたよ。
私は、その技術者といっしょに、
枯れた苗木を1本、1本、抜いては、
新しく、補植していきました。
そのたびに、「これもだめだ。
穴から根はでていない」と、しつこく説明しました。
大同事務所の運転手の郭宝青が、
私たちのなかに、割り込んできて、
私がいわんとすることを、相手の技術者に、伝えていきます。
私の中国語は、ほんとにいいかげんなので、
小郭の、その機転は、ほんとにうれしかった。
あの技術者も、これでわかったでしょう。
それにしても、高い授業料です。
はじめて取り組むときは、私たちのプロジェクトは
できるだけ、小規模にしています。
こういうリスクがあるからです。
ところが、この鎮では、中央政府からの、
北京・天津風砂源改善プロジェクトも建設中で、
そこでも、同じように植えたそうですから。
作業が終わった、帰り道で、
大同事務所の武春珍所長は、
「天鎮県は、いつも問題をおこす。
私たちの話を、きこうとしない。
毎年、毎年、植樹はするけど、
成果はなにもない」といって、こぼします。
先ほどのようすからみると、たしかに、
そのとおりでしょう。
ここの造林地は、中国でいうところの「陰坡」、
北斜面で、マツの生育には、いい場所です。
たくさんのレキが混じっているうえに、
ここの土は、まっ黒で、軽い。
長年のあいだに、草その他の腐植が、たまっているのでしょう。
理想的、といっていい場所です。
このような、バカなことがなかったら、
問題なく、育っていたでしょう。
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第17回毎日国際交流賞 表彰式・受賞記念講演会
2005年9月22日(木)14時〜16時10分
毎日新聞大阪本社地下1階 オーバルホール
GENの受賞が決まりました。立花代表が記念講演をします。
参加していただける方は、下記までご連絡ください。
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