GEN>黄土328>天鎮県の悪夢(2)
情報提供者 : 緑の地球ネットワーク
提供日付 : 2005/09/20 23:13
登録経由地 : prweb情報受付 02 #00302
注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した
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また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ
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中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
書きつづっています。不定期の発行です。
バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。
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黄土高原だより(NO.328)
(2005.09.20)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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天鎮県の悪夢(2)
表題を「天鎮県の悪夢」としたのは、こういう理由からです。
天鎮県のプロジェクトは、従来から、
失敗に終わることが、多かったのです。
大同事務所の技術者が、現地調査をして、
マツを植える計画を立てて、
いざ、現場に行ってみると、アンズを植えている。
ここは、灌木以外はムリだな、と判断して、
ヤナギハグミ(沙棘)を植える計画を立てていると、
実際には、マツを植えている。
そんなことが、多かったのです。
李二烟村は、私にとって、こだわりの強い村です。
ですが、みごとに、連続して、失敗しました。
ここで、マツを植えたときなど、
乾燥がひどすぎて、植物の育ちにくい
日向斜面「陽坡」だけを、選んでいたのです。
マツは「陰坡」に植えるのが、この地方の常識ですよ。
私がそういうと、この県の技術者は、
「マツは陽樹だから、日向斜面がいい」といって、
ガンコに言い張りました。
橋本さんの、写真撮影につきあって、
この村にきた王萍が、あまりにもアンバランスな、
大苗を植えているのをみて、私に知らせてくれました。
「こんなに大きかったら、活着がむずかしいだろう」と私がいうと、
県の林業局の技術者は、
「大きな苗のほうが、ノウサギの害が少ない」といいましたから、
「枯れてしまって、青いものがなくなったら、
ノウサギもかじらないだろう」などと、私は言い返しましたよ。
ちょっとお断りしておきますと、
最近、私たちは、南面の「陽坡」にもマツを植えますし、
比較的大苗の、マツも用います。
それは、大同における、これからの緑化の重点は、
「陽坡」になると、思うからです。
ノウサギの被害が、あまりに深刻になったので、
それへの対策を、最優先する必要があります。
こうしたことを、成功させるためには、
いくつもの、技術上の問題を、クリアする必要がありました。
思いつきでやっても、たいてい失敗します。
話をもとに戻しますが、何度も、何度も、試みても、
成功の例を残すことは、天鎮県では、ひじょうにむずかしかった。
しばらくの期間、この県での協力は、見送っていたのです。
このたびは、大同市におけるカウンターパートも変わったことですし、
この機会になんとかしたいと思ったのです。
ところが、このしまつ。
そのときのツアーが帰ることになって、
歓送会が、大同市内でもたれました。
大同市総工会の、柴京雲副主席が、出席しました。
そのテーブルで、私は、天鎮県での問題を、くわしく報告し、
「問題の経緯と責任とをはっきりさせて、
きちんと解決してほしい」と頼みました。
彼も、熱心にきいてくれました。
それが、だんだんエスカレートして、
「悪いのは、共産党だ!」と、私がいいだしたのは、
アルコールのせいもあったでしょう。
「どうして、いきなり、そんなところに話がとぶんだ?」と
柴京雲はいぶかしがります。
「共産党は、領導(指導者)が頭で、
老百姓(大衆)は、手足だと考えているだろう。
考えるのは頭で、おまえたち手足はだまって、
いわれるとおりにしていればいい、と」。
「もともと農民は、生き物を相手に生活しているから、
植物の根はどういうふうに扱うべきか、
考えたら、わかるはずだ。
でも、県あたりの指導者が、彼らに考えさせないで、
こうしろ、ああしろ、と一方通行の話をする。
そのために、信じられないような、バカなことがおこる」。
しつこい酔っぱらいに、柴京雲は、手を焼いてます。
そのうちに、
「仮に、自分が、あなたと同じように考えたとしても、
そんなことを、私の口からいえるわけないでしょう!」といいました。
そりゃ、そうですね。
ごめんなさい。
通訳の王萍が、口をはさみました。
「天鎮県は、もともと問題つづきで、
うまくいったことがないでしょ。
だから、私は、天鎮県とは協力しないほうがいい、といってたんです」。
うん、そのとおりです。
でも、とばっちりが、王萍にも、むかいました。
「だけどな、王萍。
李二烟村で失敗し、私がもうムリだ、と思って、
席を立とうとしたとき、
『みんな、泣いてますよ』といって、もう1年つづけさせ、
傷口を広げる原因をつくったのは、誰だったんだ?」。
それは王萍です。
王萍は、しかたなく、
「でも、高見さん、李二烟のばあいは特別ですよ。
あんなに、人のいい人たちは、ほかにはいません」。
それにたいして、私は、
「こんどの義和[土覇]村も、そうなんだよ。
1晩、泊めてもらっただけだけど、
ツアーの人たちも、みんな感動しているんだ。
ほんとに気持ちよく、歓迎してもらって、
人がよくって……。
ああいう村とは、ずーっと関係をつづけたいから、
なんとか、プロジェクトがうまくいくように、してほしいんだよ」。
私がそういうと、王萍もびっくりしてますけど、
ほんとに、親切な村だったんですね。
ここまで思うことは、めったにありません。
私たちのほうにも、事情がありました。
大同事務所の技術顧問、侯喜さんが、春から病気です。
彼は、かならず現場に行って、
きちんと、指導してくれてましたから、
もし、彼が元気だったら、こういうことはなかったはず。
それから、県城からの、道路修理。
ふつうだったら、私たちの苗圃でつくった苗を届けますから、
こんなことは、起こらなかった。
ところが、最初にのべたような事情で、
河北省経由で、大回りしないといけないから、
近くの苗圃で、苗を購入したんですね。
悪いときには、悪いことが、重なるものです。
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第17回毎日国際交流賞 表彰式・受賞記念講演会
2005年9月22日(木)14時〜16時10分
毎日新聞大阪本社地下1階 オーバルホール
GENの受賞が決まりました。立花代表が記念講演をします。
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