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情報提供者 : 緑の地球ネットワーク
提供日付 : 2005/10/24 23:57
登録経由地 : prweb情報受付 02 #00408
注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した
情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向
けにのみ提供された情報が含まれています。
また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ
のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている
場合があります。
中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
書きつづっています。不定期の発行です。
バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。
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黄土高原だより(NO.333)
(2005.10.24)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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環境林センターの見本園
私たちの協力事業の拠点、環境林センターは、
2000年春から、20ヘクタールに拡張しました。
そのさいに、最初に取り組んだのが、
見本園の建設です。
一般の苗圃は、そこに樹木苗が植わっているのは、
長くても数年です。
育てては、外にだし、育てては、外にだし、
その繰り返しです。
ところが見本園は、一か所に、長く、固定する必要があります。
樹木の種類が増えると、面積も、ふやしていかないといけない。
そのことを考えて、敷地の東北のはじっこに決めました。
正門をはいって、すぐ左のところです。
大きくわけて、2つの区画があります。
1つは、ポプラの見本園です。
ちょっと、わけありです。
いまは隣の朔州市に編入された、懐仁県に、
ドイツのODAによって建設された、ポプラの研究所がありました。
中国側カウンターパートは、山西省楊樹局です。
1985年あたりから、13年継続され、
その後、ドイツは撤退しました。
たいへん、りっぱな設備が、残されましたが、
中国側に、生かして、使い切る力量は、不足していたようです。
私は、ドイツが撤退するまえから、なんどか見学しましたが、
施設のりっぱさと、実施されている事業の内実に
ギャップを感じていました。
ドイツの撤退後は、資金も不足し、
運営は、いっそう困難になったようです。
数十種類の、ポプラの新品種が開発され、
見本園に保存されているけれども、
その見本園が荒れてきている、という話を耳にしました。
もったいないことです。
遺伝子の保存だけでもしたいと考え、
各品種の挿し穂を、買ってきてほしいと、
私たちの技術者に、たのみました。
ところが、帰ってきた彼らは、手ぶらです。
事情を尋ねると、
「枝1本が5元だといわれた。
いくらなんでも、高すぎる!」と、憤慨しています。
私ら、NGOの事業が、いかに零細に実施されているかを
問わず語りに、物語っています。
「開発費用が、どれだけ、かかっていると思うんだ。
バカなことをいってないで、
もう1回、いってきてくれ」と、たのみました。
42品種ほどが届き、それをもとに育苗をつづけているときに、
環境林センターの拡大があり、
東北の一角に、ポプラの見本園ができたのです。
王子製紙の協力、その他もえて、少し拡大しました。
ドイツのものは、速成と、カミキリムシの防御をねらって、
育種されたもののようです。
生育がひじょうに速い。
5年がたったところですけど、
太いものは、直径20cmほどに育って、
けっこう、見栄えがするようになりました。
もうひとつは、ポプラ以外の、樹種の見本園です。
私たちとしては、大同地区に育つ、
野生の樹種を、集めたかったのです。
というのは、このセンターには、
北京、太原を含め、たくさんの指導幹部がきますし、
地元のこどもたちも、見学にやってきます。
もちろん、林業関係者もいます。
その人たちに、この地方で育つ樹木を、知ってほしかったのです。
名前を知れば、関心も強まるだろうと、
自分の経験から、考えました。
ところが、大同事務所の武春珍所長は、
そこに、環境林センターが育苗している
さまざまな樹種の、見栄えのいいもの、
かたちのいいものを、集めたかったのです。
ひとことでいえば、「好看!」です。
そのために、いまのところ、非系統的に、ゴッチャゴッチャ。
でも、この面においては、私たちの執念が、まさっていますので、
少しずつ、少しずつ、種子を集めたり、
苗木を山取りしてきたりして、野生の樹種を、ふやしています。
まずは、よく育っているものを、紹介しておきましょう。
●沙棗(Elaeagnus angustifoliaL.グミ科の喬木)
雲崗石窟に、直径1m近い、古木があり、
その種をひろってきて、育てました。
播種から6年ほどで、胸高直径15cm以上に育ち、
ことしは、びっくりするほどたくさん、実をつけました。
実に価値があり、塩害に強いそうなので、
たくさん育苗して、そういう場所に植えてみたいものです。
●桑樹(Morus クワ)
カイコを飼う、あのクワです。
数種類がまじって、種名まではわかりませんが、
よく育っています。
●美国白蝋(Fraxinus americana L.)
最初は、北京のさる植物園から、
その後は、大同の街路樹から、種子を採って、育てました。
いま環境林センターで、大量に、苗を育てています。
なんと、これがアメリカーナだった。
今春、北京の苗圃から、チャイネンシスを、入手したんですけど、
そちらのほうが、水条件がよければ、育ちはいいけど、
乾燥には、アメリカーナに劣る、ということです。
●複葉槭(Acer negundo Linn. ネグンドカエデ)
桑干河の川辺や、雲崗石窟に、古いものがあるところをみると、
一時期、あちこちで、試験的に、植えられたのでしょう。
生育ぶりは、とてもいいのです。
ところが、カミキリムシの被害が、ひどい。
何本か、枯れるものがでてきましたが、
いま生き残った数本には、被害がほとんどありません。
●遼東櫟(Quercus liaotungensis Koidz. リョウトウナラ)
霊丘の、自然林の、主人公です。
ここに運んできて、最初の育ちは、よくありませんでした。
霊丘の李向東が、いちばんいい苗は、手元において、
この見本園にも、Bクラスしか送って寄こしませんでした。
でも、ことしになって、急に伸び始めました。
これからが楽しみ!
あと、臭椿(ニワウルシ)、楡樹(ニレ)、槐樹(エンジュ)、
刺槐(ニセアカシア)なども、よく育っています。
でも、これまでになんどか紹介しましたので、
ここでは省きます。
枯れてしまったもの、消えてしまったものも、かなりあります。
だいたいは、冬の寒さに、やられてしまいます。
こちらは、勝負が早い。
逆に、数種類の雲杉(トウヒ)は、
もともと、この地方の、1700m以上の山に、自生しています。
小さいうちは、1000mの平地でも、よく育つのですが、
そうですね、植えて10年近くたち、
樹高が3〜4mを超えるころから、
だんだん、キゲンの悪くなるケースが、多いようです。
夏の暑さが、こたえるんでしょうね。
中国の、国の樹木には、銀杏(イチョウ)の名が、
あがっています。
北京あたりでは、街路樹としても、よく育っています。
私たちも、河北省から苗を入れたことがありますし、
200本ほど、無料でもらったこともあります。
これが、枯れはしません。
でも、伸びもしない。
ただ、苗圃で、場所をふさいでいます。
抜き捨てるわけにもいかないし、やっかいですね。
こんなことを書いていくと、
どこまでもつづきそう。
今回は、ここらあたりまでにします。
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