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情報提供者 : 緑の地球ネットワーク
提供日付 : 2005/11/15 23:33
登録経由地 : prweb情報受付 02 #00495
注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した
情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向
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また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ
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場合があります。
中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
書きつづっています。不定期の発行です。
バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。
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黄土高原だより(NO.335)
(2005.11.15)
高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)
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あてにならない数字
こういう、ややこしい話は、
すこし、時間をおいてからしか、書けないものです。
しかも、めんどうをきらって、
県名を、伏せることにします。
ある県の、招待所の部屋にはいったとき、
私は、すっかり、すねていました。
かなり以前のことで、原因は忘れてしまいました。
同行していた、大同事務所のメンバーと、
当時のカウンターパートの、県の青年団の代表が、
私を、呼びにきました。
「県長があいにきているから、早くきてほしい」といって。
私は、ほっといたんですね。
それからすると、すねてる原因は、この県のことだったんでしょう。
また、呼びにきたんですけど、ほっといた。
そしたら、3度目に呼びにきて、
「遠田先生が、相手をしてるけど、困ってます」というのです。
そうなると、行かないわけにはいきません。
県長は、遠田さんに、県の状況を、話していました。
「この県は、急速に発展していて、
1人あたりの年収は、千○百元になった」
というようなことです。
私には、とうてい信じられない、数字でした。
で、部屋に入るなり、「有水分百分之多少?」と、口をはさんだ。
正確な中国語じゃないでしょうけど、
どんだけ、水増しがあるのか、と聞いたんです。
そこにいた、中国側のメンバーは、瞬間に凍ったそうです。
どうなることか、と思って。
県長のほうが、腰が、引けました。
私の顔をみて、ひと呼吸おいて、
「まあ、そんなところだと思ってくれ。
以前の、計画経済のころは、そういう数字も把握できたけど、
改革開放で、市場経済になってからは、
そういう数値は、よくわからなくなった。
きちんと調査するだけの、予算もないし……」
ということだったんです。
べつの県で、森林覆蓋率(被覆率)を、誰かが質問したら、
県長に代わって、林業局長が、答えました。
これも、驚くような数字でしたから、
私は、いくつか、追加質問しました。
「ヤナギハグミ(沙棘=グミ科の灌木)が、パラパラッと、
生えているようなところも、森林ですか?」。
「そうです」。
「ことしの春、小さなマツを植えたところは、森林ですか?」。
「国家の規定では、1m以上に育ってから、
森林に入れるということですけど、
この県では、特例として、それも加えることにしています」。
「昨年植えて、森林面積に加えたけど、
その後に枯れてしまった、というところは、
森林面積から、差し引きますか?」。
「そういうことはしません」。
またまた、別の県の、林業局長が報告しました。
「国の林業部(現在は局)から、幹部が視察にきて、
この県のプロジェクトをみたあと、活着率を質問されたので、
90%です、と答えたら、
きみ、それは謙虚すぎるよ、
謙虚はいいけど、謙虚すぎるのはよくない、
その2割増しくらいは、活着しているだろう、といわれました」。
そういって、自慢するんですね。
そしたら、日本からきていた、
私たちの、ワーキングツアーのメンバーが、拍手したんですね。
私はもう、恥ずかしくて、しかたがなかった。
90%の2割増しは、いったい、いくらになるんですか。
その直後、その県の、前任の党書記にあう機会があったので、
こういうことがあったよ、と話したら、
「あいつは、もう……」といって、白けきっていましたよ。
どうして、こんなことが起こるのでしょう?
それはまあ、その人個人の資質の問題も、
ないとはいえないでしょうけど、
本質的には、制度、仕組みの問題でしょうね。
みんな、お役人なんですけど、成績を上げないことには、
いいポストに、つけないわけです。
ですから、成果のところは、多少は、話をふくらませたい。
まずいところは、できるだけ触れたくない。
上のほうが期待する報告も、そういうものです。
ところが、前任者がすでに、ふくらませているわけですね。
もし、正直にいえば、自分が、落としたことになります。
かといって、前任者の報告が、ウソだったとは、
まず、いえないわけですね。
そういうことは、どこの社会でも、似たようなものでしょう。
そのような問題にであったとき、
あれが、ウソだったと、あとで騒いでも、
あまり、いいことはないでしょう。
やっぱり自分自身を、訓練して、
正確なところを、きちんと判断する能力をつけるしか、
ないのだと思います。
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