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GEN>黄土352>恒山の山火事
情報提供者 : 緑の地球ネットワーク 提供日付  : 2006/04/03 23:20 登録経由地 : prweb情報受付 02 #00904 注意:自然環境フォーラム及びネイチャー&バードフォーラム経由で掲載した    情報には、一部に当該団体の公式なリリースではなく、ネットワーク向    けにのみ提供された情報が含まれています。    また、掲載形式は、原則として上記フォーラムに掲載されたテキストそ    のもので、前後にフォーラム会員宛の説明や挨拶が付け加えられている    場合があります。

  中国山西省大同市の黄土高原の農村での緑化協力活動のなかでの体験を
 書きつづっています。不定期の発行です。
 バックナンバーを緑の地球ネットワークのWebページにおいています。

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   黄土高原だより(NO.352)
     (2006.03.27)
            高見 邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)

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 恒山の山火事

 22日に北京につき、23日に大同にきました。
 とんでもないニュースが、待っていました。
 渾源県の北岳恒山で、山火事が発生したというのです。
 夕食のとき、中央テレビ第一の、ニュース特集で、
 取り扱っていました。
 日本の、NHK総合のようなものですから、
 全国の、多くの人が、みたでしょう。
 恒山については、この黄土高原だよりの
 前々号で、ちょっと、書いたばかりです。

 地元紙の、大同晩報は、3月22日の1面下で報道しています。
 中央テレビの扱いに比して、あっけないほど小さい。
 火災が発生したのは、3月20日の午後1時ごろ。
 恒山の、北側斜面だそうです。
 恒山は、中国五岳の一つで、道教の聖山です。
 そのために、中央電視台も、あのような報道をしたのでしょう。
 その他の地方放送局も、広く報道したようです。
 上海テレビでみた、という人もいました。

 北岳大廟をはじめとする、多くの宗教施設は、
 恒山の南面にあります。
 北面は、ほぼ垂直な、高さ1000mの断層崖で、
 山頂付近に、自生の森林ができているほかに、
 長い年月をかけて、アブラマツなどの人工造林をつづけてきました。
 北面のほうが、活着も、育ちもいいので、
 マツも、けっこう育ってきていたのです。
 テレビの画面は、数メートルに育ったマツを、
 赤い炎が、なめていくようすを、なんども映していました。

 火災の発生後、省と市の指導部の直接指揮のもとに、
 県の幹部と大衆、軍、武装警察、消防など1万人近くが緊急動員され、
 消火作業にあたったそう。
 延焼防止のために、緊急に防火隔離帯をつくる作業、
 スコップで土を掘って、火線にかぶせる作業などは、
 まさに、人海戦術です。
 2機のヘリコプターが、大きなタンクをつりさげ、
 近くの恒山ダムの水をくみあげて、散水するようすも、
 テレビ画面にも映し出されました。
 計96立方mの水をかけたそうです。

 鎮火したのは、翌日の午前7時で、18時間も燃えました。
 焼失した面積は48.7ha、うち森林面積が37ha、荒れ地が11.7haだそう。
 あそこまで育てるのにかかった、手間と時間は、
 どれほどのものだったでしょう。
 それが、一瞬のあいだに、灰塵に帰しました。
 ほんとうにくやしいことです。
 さいわいなことに、人身への被害はなかったようですし、
 南面におおい、歴史的な文物にも、被害は及びませんでした。

 3月26日の朝、緑の地球ネットワークが派遣する
 春のワーキングツアーが、この恒山のふもとを通過して、
 さらに南の霊丘県を訪れることになっています。

 また、同じ日に、大同県の九梁窪林場でも、
 森林火災が発生し、こちらでは全体で80haが燃え、
 林地には30haの被害があったそうです。
 1980年ごろから、モンゴリマツ、アブラマツなどの
 造林をおこなったところで、大同市のなかで、
 もっともりっぱな、造林地といっていいところです。

 春のこの時期は、山火事の危険が、極限まで高まります。
 雨はまったく降りませんので、
 大地も、枯れ草も、山の木も、乾燥しきっています。
 そのうえに、年間でもいちばん、風のつよい季節です。
 それがいっそう乾燥を強めますし、火をあおります。
 しかも、4月5日の清明節の前後には、人びとがお墓参りをします。
 中国の習慣では、そのときに火をつかいます。

 畑のあぜなどを、野焼きする習慣もあります。
 枯れ草を燃やしておくと、そのあとでいい草が生えるわけですね。
 日本の農村にも、そのような習慣があります。
 私も今回、高速道路で北京から大同にくる途中で、
 そういう光景を、目にしました。
 なかには、その火がマツの造林地にはいりこみ、
 葉と枝を、焦がしているところも、ありました。

 地元の林業関係者の話では、最近、特殊な事情もあるようです。
 以前にお伝えしたように、このところ、石炭価格が高騰しています。
 石炭を買えない人たちが、山にはいって、
 タキギをとるケースが、ふえているそうです。
 タバコの不始末、その他の原因につながります。
 社会のことは、複雑にからまっていることを、
 このことからも、感じました。

 以前のように、山に、木も草もほとんど生えていなかったら、
 山火事の危険も、問題にならなかったでしょう。
 ところが、この数十年間、みなさんでがんばって、
 ずいぶんと緑化がすすんできました。
 マツの造林地なども、早かったところは、
 数mから、10m近くまで、育ってきているわけです。
 そこに火がはいったら、と思うと、ほんとに怖くなります。

 私たちの関係者も、この時期は、いちばん緊張しています。
 たとえば、霊丘自然植物園は、
 以前は、山火事のことなど、まったく気になりませんでした。
 ところが、この7年ほどで、ずいぶんと草木が繁ってきました。
 地表には、枯れ草が、厚く層をなしています。
 これが土をつくるわけで、歓迎すべきことです。
 ところが、山火事の面からみると、たいへん危険なことです。
 大同事務所の武春珍所長は、私たちの目のまえでも、何回も電話をし、
 しつこいくらいに、注意をうながしています。

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 自然と親しむ会-馬が瀬で自然と緑のフェスティバル
 4月30日(日)10時JR湖西線「北小松」駅前集合
 参加費 一般1000円、中高生300円、小学生無料
 申込みは4月24日までにGEN事務所に。
 ふれあいの森で間伐作業、野外活動、交流など。

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